ウイスキー

ラフロイグクォーターカスクの特徴は?熟成方法や味わいを紹介

アイラ島で作られるウイスキーは、ピートと呼ばる泥炭に火をつけて原料である大麦麦芽を乾燥させるためスモーキーで独特な香りが特徴的です。

アイラウイスキーの中でもスモーキーさやピート香が特に強いのがラフロイグですが、その中でも注目されているのが「ラフロイグ クォーターカスク」です。

今回はラフロイグクォーターカスクの熟成方法、香りや味わいを紹介していきます。

ラフロイグクォーターカスクの熟成方法や味わいを紹介

  1. クォーターカスクとは?
  2. ラフロイグクォーターカスクの概要
  3. ラフロイグクォーターカスクの香りや味わい
  4. ラフロイグクォーターカスクとラフロイグ10年の違い

クォーターカスクとは?

まず初めにラフロイグクォーターカスクの熟成に用いられるクォーターカスクについて紹介します。

クォーターカスクはその名の通り4分の1サイズの樽という意味です。
ラフロイグクォーターカスクの熟成には、容量約500ℓのバット樽やパンチョン樽の1/4サイズである容量150ℓ程度の樽が使用されています。

19世紀に馬の運搬用の樽として一般利用されていた小樽からヒントを得て製品化されたとのことです。

ラフロイグクォーターカスクは最初に従来のバーボン樽で熟成を行います。
その後最初の熟成に用いたバーボン樽を1/4サイズに解体して作られたクォーターカスクでさらに熟成することで出来上がります。

ウイスキーは樽の影響を強く受け、その味わいや香りは樽の種類や熟成期間に大きく左右されます。通常より小さい樽で熟成をするということは、樽と原酒の接地面積が増大するためさらに樽の影響を受けやすく、熟成期間はさらに早まります。

 ラフロイグクォーターカスクの概要

ラフロイグクォーターカスクの概要は以下の通り。

種類 シングルモルトウイスキー
熟成期間 7年
熟成樽 バーボン樽
アルコール度数 48%
内容量 700ml
受賞歴 2019 San Francisco World Spirits Awards Gold, 2019 SIP Awards Gold
ぽふ
ぽふ
ラフロイグのスタンダードボトルである「ラフロイグ10年」と比べると、熟年期間が短くアルコール度数が高いこと分かります。アルコール度数が高いのは容量の小さい樽で熟成した際に、原酒が樽の影響を過度に受けすぎて個性を失わないようにするためだと考えられます。

ラフロイグクォーターカスクの香りや味わい

次にラフロイグクォーターカスクの香りや味わいを紹介していきます。

香り…強烈なピート香・スモーキー感を感じます。

味わい…熟年年数は若いもののアルコール感はほとんど感じません。やはり一番に感じ取れるのは力強いスモーキーさと、ラフロイグ特有の磯や塩っぽさ。
またクォーターカスクで熟成をかけているだけあって、樽由来のウッディーさも感じます。

ぽふ
ぽふ
熟成年数は若いですがストレートでゆっくりと味わうことが出来ます。むしろ若干の荒々しさがスモーキーなウイスキーを愛する人にとっては心地よいかも知れません。また小さな樽で一気に熟成をかけるため、他のラフロイグのボトルでは味わえない樽由来のウッディーな味わいが特徴的です。

ラフロイグクォーターカスクとラフロイグ10年の違い

最後にラフロイグクォーターカスクを、ラフロイグのスタンダード品であるラフロイグ10年と比較していきます。

香り…両者とも濃厚なピート香を感じます。ラフロイグ10年にはバニラの甘みや柑橘系の香りもわずかに感じ取れます。

味わい…ラフロイグの特徴であるピート香やスモーキーさはラフロイグクォーターカスクの方が強い印象です。また上記でも紹介したように、ラフロイグクォーターカスクに樽由来のウッディーさや苦味があるのはラフロイグ10年との明確な違いだと思います。

ぽふ
ぽふ
ラフロイグ10年はヨード香やピート香に加え、飲み進めるとバニラの甘みやフルーティさを味わえるのが特徴的です。ラフロイグクォーターカスクは甘みや飲み口の滑らかさはラフロイグ10年に比べると抑えられていますが、ラフロイグの個性であるスモーキーさやピート香がより一層強化されている印象です。

個人的にはピート香が強くスモーキーなウイスキーを飲みたいけど、甘みやコクも一緒に味わい時はラフロイグ10年。
ラフロイグの特徴であるピート香・磯や塩っぽさをさらに楽しみたい時はラフロイグクォーターカスクと、自分の味覚やその時の気分に合わせて飲むのがおすすめです。

またこの両者を飲み比べることで「クォーターカスク」で熟成をかけることでどのような味わいが生まれるかを感じ取ることができます。
ウイスキーは、樽の大きさや種類の違いによって味わいや香りが大きく異なることから、飲み慣れたスタンダード品と、異なった樽で熟成を行った同銘柄のボトルを飲み比べてみることもおすすめです。

まとめ

今回はアイラの王と称されるラフロイグをクォーターカスクという小さな樽で熟成を行った、ラフロイグクォーターカスクを紹介しました。

ラフロイグの濃厚なピート香やスモーキーさ、ヨード香をより強く感じられる一本なのでぜひ一度手にとって味わってみて下さい!