ウイスキー

ラフロイグVSアードベッグ スペック、味わいや香りを徹底比較

シングルモルトは個性的でその味わいや香りは銘柄によってはっきりと分かれます。
その中でもアイラ島で作られるウイスキーは、麦芽に炊き込むピートの度合いが高く強烈なスモーク感やピート香が特徴的です。
この個性的な味わいや香りは時に「正露丸」「薬品臭さ」などど例えられはっきりと好き嫌いが分かれます。

アイラ島にある蒸留所は個性派揃いですが、その中で最も知名度が高くアイラモルトらしいさを味わえるのが「ラフロイグ」と「アードベック」。
この二つの銘柄は日本でも手に入りやすくその特徴的な味わい・香りから一度口にすると忘れられず、気づいたら熱狂的なファンになっていたという人も多いと思います。

今回はこの二つの銘柄のスタンダード品である「ラフロイグ10年」と「アードベックTEN」のスペック、味わいから香りまでを徹底比較していきます!

ラフロイグとアードベックを徹底比較

  1. ボトルのスペック
  2. 色合い、味わい・香りの比較
  3. 炭酸との相性

ラフロイグとアードベックを徹底比較①各ボトルのスペック

ラフロイグ10年

蒸留所…アイラ島の南部に位置するラフロイグ蒸留所

熟成年数…10年

熟成樽…バーボン樽

フェノール値(大麦麦芽のピートでの乾燥具合)…40〜45ppm

内容量…750ml

アルコール度数…43%

アードベックTEN

蒸留所…アイラ島の南岸、ポートエレンの東に位置するアードベック蒸留所

熟成年数…10年

熟成樽…バーボン樽

フェノール値(大麦麦芽のピートでの乾燥具合)…55〜60ppm

内容量…700ml

アルコール度数…46%

ぽふ
ぽふ
両者ともバーボン樽で10年の熟成を行っています。フェノール値・アルコール度数だけで比べるとアードベックの方が高く、刺激的な味わいになることが予想されます。

ラフロイグとアードベックを徹底比較②色合い、香り・味わいの違い

バーボン樽で10年以上の熟成を経てボトリングされ、フェノール値がとても高いという特徴を持つ両者。スモーキーでピート香が強いことが予想されますが、色合いや香り、味わいにはどのような違いがあるのでしょうか。

ラフロイグ10年の色合い、香り・味わい

色合い‥濃い金色。

香り‥強いヨード香、海辺を想像させる潮・磯っぽさが感じ取れます。

味わい…口に入れた瞬間にスモーキ感、ピート香が漂いますが、飲み進めるとしっかりとした果実やバニラの様な甘みも感じます。舌触りはとても滑らかでオイリーなコクを感じます。

アードベックTENの色合い、香り・味わい

色合い…淡い金色

香り…「薬品のような」「正露丸」などの例えが当てはまるピート香と爽やかヨード香が特徴的。かすかに麦芽の甘みや柑橘系の香りも感じます。

味わい…最初にピリっとしたスパイシーな刺激があり、徐々に強いピート香を感じます。フィニッシュは深いピート香に甘みが混じりスムーズな味わいです。

ぽふ
ぽふ
フェノール値の高い両者だけあって強いピート香が特徴的です。アードベックはスパイシー感が強く刺激的でドライ、それに対しラフロイグは飲み口は滑らかで、果実の甘みも強く感じられコクが深い印象です。また潮や磯っぽさもアードベックに比べ強く感じられます。

ラフロイグとアードベックを徹底比較③炭酸との相性

ラフロイグとアードベックの独特な特徴を味わうにはストレートやロックがおすすめです。
しかし味わいや香りの癖が強すぎて飲み手を選んでしまうのも事実。
この二つのボトルを飲んでみたいけど、ストレートやロックでは刺激が強すぎて飲めないという人には炭酸で割って飲むハイボールがおすすめです。
最後にラフロイグ、アードベックをハイボールにした時の味わいや香りを比較していきます。

ラフロイグ10年 ハイボール


香り…やはりピート香を一番に感じますが潮や磯の香りを一層強く感じます。

味わい…スモーキーさは健在ですが、大麦麦芽の甘みやフルーティさが全面に出てきました。炭酸由来の苦味とスパイシーさもわずかに感じます。

アードベックTEN ハイボール


香り…強烈なピート香は抑えられ、柑橘系の香りをわずかに感じます。

味わい…やはりスモーキーさやピート香を一番に感じます。ストレートに比べ甘みもしっかりと感じますが、スパイシーさが一段と増した印象。

ぽふ
ぽふ
両者とも炭酸で割ることで格段に飲みやすくなりますがピート香は健在。
個人的にはラフロイグはアードベックに比べて、麦芽の甘み・フルーティ感をさらに感じやすくなりとても上品な飲み口で、炭酸との相性が良いと感じました。様々なお酒を飲んだ締めの一杯としてゆっくりと味わうのがおすすめです。

まとめ

今回はアイラ島で作られる個性的な特徴を持つ「ラフロイグ」「アードベック」の香りや味わいを比較していきました。

両者ともスモーキーでピート香を強く感じますが、麦芽の甘みやフルーティさ、スパイシーさの度合いには明確な違いを感じとることが出来ます。

知名度も高くアイラウイスキーの特徴を知るにはぴったりな銘柄ですのでぜひ一度は手にとって楽しんでみて下さい!